こんにちは。ちゃはちです。
結婚したり、子供ができたり、「人生の節目に保険を見直しなさい」ってよく言われますよね。主に保険会社の人に…。
まぁ誰に言われたわけでもないのですが、我々夫婦も少し前に保険の見直しをしました。
利用したのはここ数年街中で増えているいわゆる「保険ショップ」です。
今回は、保険ショップを利用して感じたメリットとデメリット。そして、気をつけた方がいいと思うことを書いていきます。
目次
保険ショップとは
ここ数年街中に急増している「保険ショップ」。有名どころでは「保険の窓口」「保険見直し本舗」「保険クリニック」などがありますが、他にも沢山あります。
その名の通り保険を販売している店舗なのですが、その特徴は、単純に「店舗である」ということではありません。
保険商品は多くの場合「代理店」が販売します。代理店は保険会社と代理店契約を結び、代理店手数料を受け取ることを生業としています。
これまでは、一つの代理店が一つの保険会社のみと代理店契約をする「専属代理店」が主流でした。「〇〇生命の代理店」として、その保険会社の商品だけを取り扱います。
一方で保険ショップは「乗合代理店」といわれるものです。一つの代理店が複数の保険会社と代理店契約を結ぶ形です。
ですから一つの保険ショップでも、複数の保険会社の商品を取り扱っています。
これにより利用者は、死亡保険はA社、がん保険はB社、医療保険はC社、というように、一度に複数の会社の商品を選ぶことができるようになります。
つまり、保険ショップ最大の特長は
一度に複数の保険会社の商品から選ぶことが出来る
ということなのです。
保険ショップ利用の流れ
保険ショップを使用する際の流れは以下のような感じでした。あくまで僕が利用した時の流れではありますが。参考まで。
①相談予約
空きがあれば飛び込みで相談にいっても大丈夫ですが、やはりしっかりとした相談をするには、ある程度の時間の確保が必要です。
ですから、まずは相談する日時の予約をおすすめします。
もちろん直接ショップに電話しても大丈夫ですが、最近はWEB予約が当たり前になって来ています。
僕が利用したのは「保険クリニック」です。
保険クリニックは日本で初めて保険相談窓口を開いた保険ショップのパイオニアです。
さすがに老舗だけあってお店の対応も営業さんもしっかりとしていて安心感がありました。個人的にはこちらがおすすめです。
また、近隣にある複数のショップを調べ、予約が出来るこんなサイトもあります。
どちらもWEB予約が完了後、数日でショップから電話があり初回の相談日が確定します。
②初回相談
見直し検討の場合は加入中の保険の証券を持っていくと話が早いです。と言うか「持って来てください」と言われます。あらかじめ準備しておきましょう。
また、健康診断書などもあればさらに話がスムーズに進むと思います。
担当営業さんがついて、初回はおそらく「ライフプラン」を作成するところから始まります。
これは、年齢、職業、家族構成等から、将来のどのタイミングでどのくらいの資金が必要か、また、老後に必要な資金はどれくらいかなどのシミュレーションです。将来の収支計画ですね。
これを作成することにより、そもそも保険が必要なのか、必要であればどれくらい準備するべきなのか、既存の加入保険がこれに適しているのかなどが分かります。
僕は初回に大体2時間くらいみっちりとお話をしました。
もちろんその後の用事など都合を伝えておけば、その時間に合わせてくれるはずです。
よほど時間が短くなければ、このタイミングでいくつかの保険を提案されると思います。
もちろんここで、結論を出す必要はありません。興味があれば「検討します」と言って、次回の相談を予約。これで初回は終了です。
③相談(2回目以降)
前回の相談で足りなかった情報や資料を提示した上で、さらに詳細な保険のプランニングに入ります。
不明点などはその都度質問しながら進めましょう。どんな些細なことでも、必ず確認していくことが重要です。
この後も必要があれば、相談を重ねることになります。
僕は全部で3回ほど足を運びました。
④契約締結
提案されたものに納得がいけば最終的に保険の申し込み、契約となります。
ショップの営業さんが申込書への記入を指示してくれますので、その通りに進めます。
ちなみに保険は初回保険料の支払いが完了して初めて有効となります。
保険会社によっては初回は引き落としやカード決済は不可で、振込のみというケースもありますので、忘れずに支払を行いましょう。
⑤アフターフォロー
保険契約が済んでしまえばショップとの関係が終わるという訳ではありません。
加入後に発生した疑問や、保険支払事由が発生した場合はもちろん、支払方法を変更したい場合など、些細な相談でも契約したショップを通して行うことができます。
我が家を担当してくれた営業さんは、少ししてから別の店舗へ異動してしまったのですが、ご丁寧に移動のお知らせが郵送されてきて「何かありましたら、前の店へ出向いて対応しますのでいつでもご連絡ください」とありました。
異動しても最後まで「担当」として全うしようという気持ちが伝わります。こういうのも安心感につながりますね。
ネット直販型の保険商品も多いですが、いつでも気軽に相談できる人がいるというのも、代理店を通して保険に加入する利点かもしれません。
保険ショップを利用するメリット
では、ここからは僕が実際に保険ショップを利用して感じたメリットについて書いていきたいと思います。
①選択肢が多く自分にあったムダのない保険を選ぶことができる
よく「保険ショップで保険の見直しをしたらこんなに保険料が安くなった!」という話を聞きます。実際に僕も見直すことで月額3千円ほど保険料が下がりました。
保険ショップ自身もこれを前面に押し出した広告を打っていますから、一番の「売り」であることは多くの人が認識していると思います。
ただ、これは別に保険ショップの保険料が安いから、ということではありません。
前述したとおり、保険ショップは複数の保険会社の商品を取り揃えています。
例えば同じ医療保険であっても、その会社によって細かなところが微妙に違います。
そう言った微妙な違いのある商品を組み合わせることによって、その人にとって、より適切な形を作ることができ、結果として無駄がなくなって保険料が減るのです。
ということは、もちろんその逆も考えられます。必要な手当がされていない人が見直しを行ったら、逆に保険料が増えることもあるかもしれません。
妻の分は逆にプラスになりました。ちょうど僕の減額分と相殺されるくらいです。
まあ、いずれにしても、必要なものを必要なだけ、無駄なく選ぶことが出来るというのがまず最初のメリットだと思います。
②特別条件回避の可能性アップ
一般的に持病があったり、過去に大きな病気をしていたりする人は保険に入りにくい、ということは知られていると思います。
そして、この場合、仮に入れたとしても「特別条件付き契約」になることがあります。
「特別条件付き契約」とは、健康状態を理由に、通常より高い保険料を払う必要があったり、特定の疾病や特定の部位の疾病については保険金は払いません。というような制限のある契約です。
健康状態に何の不安も無い人であればあまり気にしなくていい事かも知れません。
でも、実際年を重ねてくると、何かしらの病気や持病というものが出てくるものです。
ちなみに僕の場合ですと、十二指腸潰瘍からの逆流性食道炎。そして妻は喘息に、甲状腺の病気等、いずれも軽いものですが、保険加入の際には正直に告知し、保険会社の判断を受けなければなりませんでした。
このような健康状態の告知をもとに、保険会社が加入の是非や条件について審査を行うのですが、その判断基準というのは、保険会社によってわずかな違いがあります。
例えば喘息について、A社は非常に厳しく、軽度のものでも条件が付く可能性が高いけれど、B社であれば条件なしで加入できる可能性が高い。
と言った感じに。
保険ショップの店員さんは、その経験値にもよりますが、どの保険会社だったら条件無く入れそうかということをよく知っています。
妻の場合も喘息や甲状腺の持病について、複数の会社の中から、より条件なく加入できそうなものを選ぶことが出来ました。
また、どの保険会社でも条件がついてしまうような場合だとしても、選択肢が複数あるので、そのなかで最も軽い条件の商品を選ぶこともできます。
乗合代理店で選択肢が多いというのは、こういった時にも生きてくるのです。
③無料で相談できる
相談だけなら無料です。
保険ショップの営業さんは、多くがファイナンシャルプランナーや同種の社内資格を持っており、自分がこれから死ぬまでにどれ位のお金が必要なのかと言った、いわゆるライフプランを作ってくれます。
このプランニングを元に保険の要否や必要保障額を算出して、どんな保険が適切なのかアドバイスをもらうことができますが、その後保険に加入しない限り普通は一切お金がかかりません。
もちろん
「まずは、気軽にご相談を!」
の後にセールストークが待っていることは大体の方が想像のつくところでしょう。
当然保険ショップも代理店手数料で収入を得ているので、相談者を保険に入れてナンボです。
ですから、基本的に保険の加入をすすめてくると思います。
でも、しつこい勧誘があるかと言うとそこまで心配しなくて良いと僕は思います。
もちろんこの辺りはショップや営業さんの質にもよるので一概には言えませんが、僕が実際に利用した感覚では、プレッシャーは無く、断ることが出来る感じでした。まぁ、結局見直し契約したんですけどね。
店舗型でない専属代理店の場合は一般的に「外交員さん」と言う営業機動部隊がアタックをかけてきます。
そして、彼らの行動力は半端ではありません。
夜だろうが、週末だろうが、自宅だろうが、職場だろうが、かなりガツガツと追いかけてくることも少なくありません。
「もしもし、〇〇生命の△△です。先日ご案内した保険ですがその後ご検討いただけましたでしょうか?」
「いやー、なかなか考える時間が無くて。。」
「そうですか。何かまだお迷いのことがあるようでしたら、また直接お会いしてお話を差し上げます。明日のお昼休みにいかがでしょう?」
「なかなか仕事が忙しくてねぇ。昼休みも取れるかどうかわからないし。。。」
「そうですか、ではお仕事が終わった後、お伺いしましょうか?」
「いえ、それも何時になるか分からないので。。。」
「では、今週末ご自宅へお伺いいたしますよ」
「。。。。」
こんな経験をした人も多いのではないでしょうか。僕はあります。
とにかく「一度掴んだら離さない」そんな怖さを感じます。
一方で保険ショップの営業さんは店舗で待ち構えるスタイルなので、外交員さんのような機動力はありません。
もちろん電話で状況を確認してくることはありますが、僕が利用したショップは何が何でもアポを取ろうという強引な姿勢はありませんでした。
例えは悪いですが、保険ショップはクモの巣みたいなもです。
店舗というクモの巣にお客さんがやってくるのを待っているスタイル。
もちろん初回相談時に、次回の来店予約をすすめてくると思います。
そこで乗り気では無かったらきっぱりと断って大丈夫です。
もし言いにくければ「色々忙しくて今の段階では予定が立たない」みたいに言えば良いです。
それでもしつこく予約をすすめてくるようなら、その程度の店ということです。むしろそういう店はやめた方が良い。
冒頭でも触れましたが、自分にとってどんな保険が必要かはライフプランニングをしないと分かりません。
保険どうしようかな、と迷っている人もまずは相談してから判断するのもいいと思います。
どうしても丸め込まれそうだと不安でしたら、自分で簡易的なプランニングを作ることが出来るサイトも多いですので、こちらで試してみるのも良いかも知れません。
例えばこちらはFP協会のサイトですが、必要事項を入力すると簡単にプランニングを作成できます。
ただ出来上がるのは簡便的なものです。
こちらで粗々なものを作った上で相談に行って、提示されるものとの違いを見るのも一つかと思います。
保険ショップのデメリット
もちろん良いことばかりではありません。
ここからは僕が感じたデメリットについて書いていきます。
①担当者の質に差が出る可能性がある
商品が多いと言うことは、それだけ販売する側の商品知識が必要になります。
大手の保険ショップであれば、この辺りの研修はしっかりやっていると思いますが、それでも個人の力量差はつきやすいと思います。
これは保険に限らずかも知れませんが、優秀な担当が当たるかどうかは運の要素もあるでしょう。
それから保険ショップの1つの問題点として、ショップ側が契約者にとって一番良いものでは無く、手数料率の高い商品を優先的に販売するケースも見受けられるようです。
これに対して国はショップに代理店手数料率の開示を求める通達を出しました。
全てのショップがそうではないと思いますが、本当に自分の事を考えてくれるショップや担当者と出会えるかはとても大事です。
ですからもし不安があれば、複数のショップを回ってみるのも手かも知れません。
どちらも営業ですから、自分達に一番理があるような言い方はすると思います。
でも別の立場から見た場合の意見は、判断の材料としてとても有用です。セカンドオピニオンみたいなものですね。
いくつかショップを回った後で、自分にとって信頼のおける担当さんを見つけられれば、より納得のいく見直しができると思います。
②加入する保険が複数社に渡るので管理が大変
複数の会社にまたがって保険に加入すれば、その分契約の本数が増えます。
商品内容が記載されたパンフレットや約款等、管理しなければいけない書類がどうしても多くなります。
今回僕の見直し契約は4つの保険会社にまたがりました。
書類を管理しているファイルはこんな状態です。
また、契約時の商品説明や、申込書の記入もその分増えますのでえらく時間がかかりました。
健康状態を記入する告知書も同じことを何度も書かなければならずとても面倒くさかったです。
③出向く手間
当たり前ですけど。話が固まるまで何度も店へ行かなければなりません。
ただ、ショップによっては自宅への出張に対応してくれることもあります。
我が家が利用した「保険クリニック」は希望すれば来てくれます。実際1度来てもらいました。
出産直後など、なかなか外へ出かけられない状況ではありがたいです。
保険検討時の注意点
では、それ以外に保険を検討するときに注意した方が良いと思うことを書いていきます。
即決せずにいったん持ち帰る
これは大事ですね。特に流されやすい人は。
いきなり契約するケースはそうそうないと思いますが、説明を受けたあといったん家に持ち帰って冷静になりましょう。
その後別のショップで意見を聞いても良いし、家族にも相談するべきです。
保険はどちらかというと本人より家族のために入るものですから。
本当にそれだけの保障額が必要なのか、その特約に意味はあるのか、保険料を毎月払っていけるのか。
特に「特約」はあった方が何かと安心感があるかも知れませんが、僕は基本的に保険はシンプルにした方がいいと思っています。
複雑な特約で何だかよく分からなくなり、判断が鈍ることもあるかも知れません。
また、ショップで説明を聞いたときには思いつかなかった疑問点は、必ず後から出てくるものです。
冷静になった上で、家族の同意は絶対にとりましょう。
告知はもれなく正確に
これは保険ショップに限らず保険に入る時は必ずです。
正確な告知をせず契約し、いざ保険金を受け取ろうという時に誤りが判明したらすべて水の泡です。
これ位大丈夫だろうというようなものでも、必ず契約時には営業さんに確認したほうが良いと思います。
「え、こんなことも言わないといけないの?」
っていうことが意外とあります。
僕は1年前にやった「ぎっくり腰」、妻は「不妊治療」も告知の対象でした。
誕生日を意識する
普通保険は加入時の年齢が高くなればなるほど、保険料が高くなります。
「保険見直さなきゃ」
と思い立った時に、次の誕生日まであとどれくらい時間があるか意識したほうが良いです。
焦りすぎも良くないですが、のんびり考えてたら誕生日を迎えてしまって保険料が上がってしまうというケースも考えられます。
健康診断のタイミングを意識する
保険の種類にもよりますが、直近に受診した健康診断書の提出を求められることが多いです。
保険の見直しを検討している時が、会社の健康診断時期とかぶる状況だと、その健診の前後で、提出する健康状態に差が生じることもあります。
例えば、前回の健診結果に目立つ所見があって、次の健診では改善している自信があるような時には、その健診を受けて結果がはっきりしてから契約するほうが有利にはたらく場合もあります。もちろんその逆も。
また、保険には「免責期間」が設けられていて、例えばがん保険だと「契約後3カ月中に判明したがんは保障の対象外」などの条件があります。(免責期間は保険によって異なります)
ですので、「胃カメラの検査を来月予約している」なんて時に、先にがん保険を見直してしまい、あとでその検査でがんがあることが判明しても、免責期間だったのでその保障が受けられない、なんてことも想定されます。
もともと何の保険にも入っていない場合には関係ないかもしれませんが、既存の保険を解約し、新しいものに見直しをする時は注意が必要です。
見直さなければ保障が受けられたのに。。。なんてことになるかも知れません。
出産の予定がある場合
妊娠中の方が保険を見直す場合には、出産や子宮周りに関連する疾病について条件がつくことが想定されます。
これも先程のがん保険の例と同じですが、この状態で見直しをしてしまうと例えば帝王切開になった場合の保障や、出産中に生じたなんらかの問題に対する保障が受けられなくなることが考えられます。
この辺りは営業さんから説明されると思いますが、注意が必要ですので、その旨もしっかり伝えた方が良いです。
最後に
「保険って本当に必要なの?」という疑問に対しては
「必要な人には必要だし、不必要な人には不必要」という答えしかないと思います。
必要性は人それぞれなのです。大事なのは自分の将来に起こりうる金銭的リスクがどれくらいあるかをまずしっかり把握しておくことです。
また保険はその内容の複雑さから、良く分からないまま加入したり、毛嫌いしたり、適切な向き合い方をしていない場合も多いかもしれません。
そう言った状況を解決するためにも保険ショップは有用だと思います。
うまく利用することで、無駄なく人生のリスクを回避することが出来るかも知れません。
僕も今回利用してみて、もっと早く相談しておけばよかったと思いました。
「興味はあるけどどうなんだろうなぁ」と思う方には是非おすすめします。
人生とお金について、より深く勉強できる機会にもなりますよ。
では、今回はこの辺で。さようなら。

コメントを残す