40歳で初めて父になる僕のブログ

妻(39歳)の初産までの軌跡とその後を、夫(40歳)の視点で綴ってみます。

妊婦健診結果 トキソプラズマ抗体が高い?何それ?

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こんにちは。ちゃはちです。

 

少し前の話になりますが、妻の2回目妊婦健診の結果で、いくつか再検査項目がありました。

 

結果から言いますと問題はなかったんですが、その時に引っかかったのが、「トキソプラズマ抗体が高い」というものでした。

 

 妊婦健診の結果…

 

2回目の妊婦健診。先回血液検査を行っていたので、その結果が出ていました。

 

産科医によると、

 

「2点だけ気になるところがあるので、再検査をしましょう。」

 

とのこと。

 

一つ目は「風疹抗体が高い」というもの。

 

妊婦が風疹に感染した場合、胎児に影響を与える可能性が高いということは何となくですが知っていました。

 

でも、実はもともと妊娠前の別の検査で、妻の風疹抗体が高いことが分かっていたので、

 

「たぶん大丈夫だろう」

 

という感じでした。

 

しかし、2つ目の「トキソプラズマ抗体が高い」というのは、「何それ?」という感じでした。

 

妻も聞いたことが無かったようです。

 

その時は医師からあまり具体的な説明がなかったので、再検査後、自分たちで色々調べてみました。

 

トキソプラズマって何?

 

ここからは主に日本産科婦人科学会のガイドラインをもとに書いていきます。

 

日本産科婦人科学会ガイドライン2014 

http://www.jsog.or.jp/activity/pdf/gl_sanka_2014.pdf

 

ガイドラインによれば、

トキソプラズマとは、ネコ科動物を終宿主とし、ヒトを含む哺乳動物や、鳥類などの恒温動物を中間宿主とする人畜共通寄生虫の一つである。

 

はい。トキソプラズマは寄生虫の一種でした。

 

通常人間が感染した場合にはせいぜい風邪のような症状がでるだけで、重症化することはほとんどないようですが、妊婦が感染した場合胎児への影響が懸念されるようです。

 

仮に胎盤を通じてトキソプラズマが胎児へ感染した場合には、その胎児は「先天性トキソプラズマ症」を発症する可能性があり、

 

新生児の先天性トキソプラズマ症の症状は、水頭症、脳内石灰化、網脈絡膜炎の3主徴の他に、小頭症、失明、てんかん、精神運動発達遅延、血小板減少に伴う点状出血、貧血などあるが、臨床的にこれらが揃うことは稀である。

 

ということです。

 

これらの症状が全て発現することは稀なようですが、様々な症状がでる可能性があります。

 

では、これらの症状はどれくらいの割合で発症するのでしょうか。

 

下記の表は同ガイドラインから引用した、陽性となった妊娠週数と、胎盤を通じた感染率、そして症状が発生するリスクを表したものです。

 

抗体陽性化の時期(WEEKS)経胎盤感染率(%)臨床症状出現リスク(%)
12 6 75
16 15 55
20 18 40
24 30 33
28 45 21
32 60 18
36 70 15
40 80 12

 

こちらを見ると、胎盤を通じた胎児への感染率は、週数が早ければ早いほど小さく、逆に症状の出現リスクは週数が進めば進むほど高くなっており、感染のリスクと、発症のリスクの高さが逆になっています。

 

いずれにしても、風疹同様、しっかりと把握しておくべきリスクだと僕は思います。

 

感染経路は…

 

先程の引用にも合った通り、トキソプラズマの終宿主はネコです。

 

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寄生されたネコの糞便により排出されたトキソプラズマが、土、人の手などを介して経口感染したり、豚や牛などの肉に入り込んで、この生肉を人が食べることにより感染するようです。

 

この話を聞いたとき、ふと心当たりが浮かびました。

 

「ちょっと前にネコカフェに行った…。」

 

僕たち夫婦は数年前から急にネコが好きになり、近所の野良ネコにちょっかいを出したりしていました。(虐待じゃないよ)

 

「ちゃはち」っていう名前も分かる人には分かると思いますが、ねこが由来です。

 

30過ぎて子供がいなかった影響でしょうか。

 

決して子供の代わりではないけれど、

 

「子供が出来なかったらネコを飼おうか。」

 

って結構本気で考えてるくらいでした。

 

で、妊娠発覚後たまたま機会があってネコカフェに行っていたんです。

 

「まさか、あの時…?」

 

と思いましたが、もう少し調べてみると、

 

ネコがトキソプラズマを排出するのは一生に一度のみ、感染して2週間以内のネコが排菌する

 

のだそうで、タイミングよく、排出期のネコがいたというのもあまり考えられないかも知れません。

 

しかもネコカフェのネコは室内飼育ですから、屋外の野良ネコに比べて感染確率は低いような気もします。

 

では、もう一つの感染ルートである、生肉からの感染は?

 

こちらも、心当たりありです。

 

妻は生食が好きで、生ハム、生ガキ、レバ刺しなどに目がありません。

 

決して酒飲みではないのに、酒好きの親父みたいな嗜好です。

 

食中毒によるレバ刺しの提供規制があってからは、

 

「レバ刺したべたい…。レバ刺し食べたい…。」

 

と、禁断症状のようなセリフを突如発し、僕をドン引きさせることもしばしばです。

 

ということは、妻のこれまでの人生においてトキソプラズマに感染する可能性は高そうです。

 

 

問題なのはいつ感染したのかということ

 

胎児へのトキソプラズマの影響が問題になるのは、妊娠期間中に感染した場合になります。

 

つまり、感染したのが妊娠前であれば特に問題はないということ。

 

トキソプラズマの抗体が高いということは、過去のどこかの時点で感染したということです。

 

妻の場合妊娠してから、この検査結果がでるまでの数か月の間に初めて感染したものなのか、どうなのか、これが問題になります。

 

1回目の検査で分かること

 

1回目の結果表を見ると、該当の項目には、

 

「トキソプラズマIGG」

 

とあります。

 

これは、トキソプラズマのIGG抗体と呼ばれる値を調べました、ということです。

 

この数値が基準を超えていたので、再検査となったわけです。

 

トキソプラズマのIGG抗体の値でわかるのは、

 

「トキソプラズマ抗体保有の有無」

 

です。

 

つまり、

「今持ってるか持っていないかは分かるけど、いつ感染したのかは分からない」

ということになります。

 

これは、トキソプラズマIGG抗体は感染の初期だけでなく、治癒後も産出される性質があるためです。

 

そこで、2回目の検査で感染したのが妊娠後なのか、前なのかを調べていくことになります。

 

2回目で調べたのはトキソプラズマIGM抗体

 

2回目の結果が出るまで1週間あまり、不安な気持ちでした。

 

僕は仕事の都合があったので、妻が一人で病院へ結果を聞きに行きました。

 

結果は

 

「大丈夫だった。」

 

良かった…。

 

とりあえず一安心です。

 

結局感染経路はネコだったのか、生食だったのか、はたまた、お腹が減って土を食べたことがあったのか、わかりませんが、この結果により、妻のトキソプラズマ感染は、「妊娠前」であることが判明しました。

 

結果表を見てみると、今回の検査項目には…

 

「トキソプラズマIGM」

 

とあります。

 

GがMに変わっています。

 

トキソプラズマIGM抗体はIGG抗体と違い、感染初期に出現し、3~6ヶ月で消失すると考えられています。

 

ですので、IGM抗体が基準値以下であれば最近の感染ではないと考えれる、ということになります。

 

僕の妻はこの段階で問題なしとなりましたが、では、もしIGM抗体も陽性になった場合にはこれで妊娠期の感染が確定となるのでしょうか?

 

調べてみるとまだこの段階でも最近の感染とは言えないようです。

 

なぜなら、IGM抗体は偽陽性反応を示すことがあったり、長期の低陽性反応を示すことがあるからです。

 

ですから、もしIGM抗体が陽性となった場合には、さらに次の検査へ進むことになります。

 

それが「トキソプラズマIGGアヴィディティ検査」と呼ばれるもので、より詳細に初感染からの経過時間を推測することができる検査になります。

 

このIGGアヴィディティ検査の結果、妊娠期の感染である可能性が高いと分かったら胎児への影響を防ぐ、低減させるための治療を開始することになるようです。

 

トキソプラズマの検査は一般的なのか?

 

ご存知の通りかと思いますが、妊婦健診の費用は通常自治体の補助により、本人の負担はほとんどありません。

 

しかし、自治体が負担してくれる検査の内容は全国共通ではなく、各自治体によって変わってきます。

 

今回僕たちの住んでいる自治体ではトキソプラズマの検査が該当項目に入っていたため、何も意識することなく受けることができました。

 

しかし、全ての自治体がトキソプラズマの検査を項目に入れているわけでは無いようです。

 

これは前述のガイドラインにおいてトキソプラズマ検査の推奨レベルが「C」とされており、「考慮の対象となるが、必ずしも実施をしなければならないわけではない。」というレベルとされているためです。

 

一方風疹の検査については検査の推奨レベルが「A」となっており、「強く推奨する」ものとされているため、ほとんどの自治体で検査項目として補助対象となっています。

 

ガイドラインの推奨レベルを重要度のレベルだと考えれば、現時点ではトキソプラズマの検査については、必ず行うべき重要な検査と言えないのかも知れません。

 

しかし、ネコや土との接触が多い方、生食が好きな方など、感染リスクが通常より高い方については一度検査項目を確認し、補助対象外の自費検査であるならば検査の申し出を検討しても良いのではないでしょうか。

 

自費だったとしても、抗体検査についてはそれほど高額なものではないようです。

 

妊婦が気をつけるべきこと

 

トキソプラズマの抗体が陰性だった場合、これで安心というわけにはいきません。

 

抗体がないということは、この先感染するリスクがあるということになるからです。

 

ガイドラインによれば注意事項として、

  • 野菜や果物はよく洗って食べる
  • 食肉は十分に加熱して食べる
  • ガーデニングや、土や砂に触れるときは手袋をする
  • ネコとの接触に注意する
  • ネコの糞尿処理はできるなら避ける

という項目を挙げています。

 

特に生食の好きな方、ネコを飼っている方、土いじりが好きな方は、これらのことを意識しておきましょう。

 

妊娠中のトキソプラズマ感染についてわかりやすく解説しているサイトのリンクを以下に張っておきますので、こちらも参考にしてみてください。

 

【トーチの会】先天性トキソプラズマ&サイトメガロウイルス感染症 患者会

 

 まとめ

  • トキソプラズマはネコを宿主とした寄生虫
  • 妊婦が感染すると胎児への影響が懸念される
  • 初回の検査で陽性だったとしても、いつ感染したものなのかはわからない
  • 時期を特定するためにはいくつかの検査が必要
  • 抗体検査が妊婦健診に含まれているとは限らない
  • 自費の場合も費用は高くない
  • 妊婦は生食、土いじり、ネコの世話に十分注意する

以上です。ではまた。

 

インフルエンザの記事も書いてみました。

forty-to-son.hatenablog.jp